<< return

surface #2〜Face to Fate〜
WOWOW放映より:インタビュー&MC書き起こし



WOWOWで2001.2.26に放映されたFace to Fateのライブ映像に収録されていたインタビューとMC部分を書き起こしてみました。surfaceにとってのFace to Fateツアーの位置づけ、キャパ5000人の国際フォーラムでのライブを無事にやり終えた2人の思い、アルバム『Fate』以降のsurfaceの方向性を知る上で、資料として読めるようにしておくべきだと感じたインタビュー&MCでした。ただし、MCに関しては、DVD/Videoに収録されている部分は掲載しません。DVD/Videoでお確かめくださいませ。
 

 >> インタビュー[4部構成]
 >> MC 2/3

インタビュー
各部のタイトルは私が勝手に付けました。
たぶん、そんな風な質問をされたんだろう…と。
また、「うん」「まぁ」「やっぱ」のような言葉は、
読みやすいように、ある程度削除してあります。 ご了承ください。

 第1部:ライブとは?

■永谷:
国際フォーラムの時は、人数も人数だったんで、結構勝負っぽい感じはありましたけど……勝負って言うか…なんて言うんでしょうね…ん〜、やっぱ、実際に、あの…幕が落ちた瞬間とか、すごい、めちゃくちゃ緊張しましたし、あ、でも、やっぱ、そのテンションで…こう…いっちゃうと、自信っていうのは、こう、緊張していると、少なからずも下がって行くじゃないですか。そう、ほんとに、演奏にすごく出てくるから、なんかこう……そういう意味でも、結構勝負してる…みたいな…感じですよね…うん…ライブって…うん。

■椎名:
毎回のライブなんですけど、なんか……通過点なんですよね。やっぱり。もっと、高みを見ている、その通過点であって、絶対に通らなくてはならない道、みたいな…。だから、その1度1度のライブがすごい大事と言うよりは、う〜ん、なんか、道みたいな感じ……自分の。う〜ん。だから、ファンと会える場でもあるから、嬉しい場ではあるけれど、なにかこれを1つこなすごとに高みを見ている感じ…というのかな…なんていうんだろ…うん…あんまり、かっこいいことは言えないんですけども、「あぁ、また、なんか、ひとつ自分が大きくなれるのかな」と……いつも……いつも……やるたんびに成長しているのかなと思えるような、そんな「道」っていうのが僕の中でのライブですかね。


 第2部:国際フォーラムでのライブについて

■椎名:
オールスタンディングだからこうだったとか、狭い場所はこうだったとか、大きいからこうだったとかって、よく…あの…自分の、こう、好きなアーティストとかが雑誌とかで語っているインタビューを見ると、「狭いところよりもお客さんが遠くて」…すごく…こう…「空気が違う」とか、いう話を聞いていたから……やるまでは…やっぱり、オールスタンディングとかホールって、客の反応とかもちがうのかなぁ……とか、難しいのかな……っていうふうに思ってたんですけど……ふたを開けてみて、いざ、じゃ、自分たちがホールやってみて思ったことは、「何ら変わらないな」と。ただ、人数が多い、人数が少ない、入れるキャパシティーがただ違うだけだなぁ〜、とゆうふうにしか感じなかった。だから、今回のライブでいちばん驚いたのは、その、遠いな〜とか、こんだけ違うんだオールスタンディングは…というよりは、今回の国際フォーラムに関しては、こんなに集まってくれて嬉しいな…ぐらいしか…うん…思わなかったですよね。あとは全部いっしょ、ノリも、みんな盛り上がってくれてるし、やりづらいって思ったことはないですね。うん、あったかいファンにほんとに、恵まれてるのかなぁって思いますね。うん。

■永谷:
いっぱい人がいるなって、正直、ほんとに……あ、すごい、ほんとに大勢の人が来てくれたんだなって……思いつつも……うん……なんか、もっと頑張ろう、なんか、次のところに行けるように、これ以上広いところに……っていうのは、1曲目をやっている時に思いましたね。う〜ん、なんか。や〜、ここだけで止まっているのはなんだな〜みたいな。う〜ん、全然これよりね、大きい会場はあるわけだしな、とかって思いますよね。


 第3部:ライブを終えて…

■椎名:
アルバムに向けてのコンセプトが、僕の中で、サードアルバムが、「道」になりましたね。うん、今回のアルバム……ファーストが、ま、がむしゃらにやって、セカンドが「運命」とか「縁」…「Face to Fate」ってほんとにライブも、あの〜、言ったとおり……縁とか人とのつながりとか、宿命とかそんなものが少しでも、人とのつながりが感じられる世界観のコンセプトで書ければいいな〜と思っていたのがセカンドで〜。今回のライブを通して思ったのが、その〜、「道」……っていう、やっぱ、さっき言った通りなんですけども、それを、すごく、ほんと、感じられて、「通過点のひとつに過ぎない、でも、絶対に、やっぱり、これを通過するからこそ大きくなれる」というか…。だから、よく、「ライブやらない、CDを出す」っていう人も、まぁ、いるんでしょうけども、僕の中では絶対に必要不可欠なものであって、「みんなが待っているからやりたいんじゃなくて、俺がやりたいからやる」みたいな…。俺の通過点のひとつだからやるっていう。だから、客が来なくてもやるみたいな勢いで、通る道だと思うから…。その、ほんとに、すごくそれを、今回のライブでは強く感じて。まぁ、サポートメンバーの人数も増えたから人とのつながりもすごくまた、ガツッとチームとしても……すごいそういうのが感じられたのかもしれないんですけども〜、う〜ん。すごくみんなと、1本1本やるごとに、道をすごい感じられたから、サードアルバムのコンセプトを……いいのかな、ほんとに(笑)……「道」にします!

■永谷:
いままでのライブって、結構、自分の音が聞こえてないんですよね。なんか、やっぱ、冷静になってないっていうか……それが、結構、だいぶ……今回のライブ重ねることによって、自分の音がだいぶちゃんと聞こえるようになったって言うか…。だから、妙に、こう、まぁ、ギターのチューニングだったり、まぁ、その、みんなの、ピッチ感だったりとか、なんか、そういうのとか、すごい、なんか、わかるようになった……なってるのが……う〜〜〜ん。なんか、まぁ、もしかしたら、まぁ、これは当たり前の事なのかもしれないですけどね、でも、結構それが自分にはできてなかったっていうか、行きっぱなしになっちゃていた部分があったんで……。それがかなり冷静に聞こえるようになったなぁ〜、っていうのが……。だから、なんか、自分の中では、結構、やっぱ、そういうのって、モニターとかね、そういう機械的な部分とか、そういうあれに影響すんのかな、とか思ってたけど、あぁ、そうじゃなくて、こんな人間の気持ちでこんな風に聞こえるんだ、っていうのが…ビックリしましたね。


 第4部:今後のsurfaceについて

■永谷:
明確な、なんか、こう……ポジションだったり、なんか、スタイルだったりするようなものを、なんか、こう、作らないとな……っとは思いますよね。いまでも十分、なんか、あるとは思うんですが…、それでもなにか、なんか足りないんじゃないかな…みたいな。う〜ん。だから、それはもう、まぁ、2年間の部分もあるんで、それはもうそれでフルに活かしつつ、これからの、なんか、プラスアルファみたいな…ものを……付けるのか、それか、それを差し引くのか……あ、いまあるものを削るのか…みたいな……。まぁ、スピード感って言うのはsurfaceにとって、非常にいま、大切になっている部分はあると思うんですよ。あの〜、スピード感を…が…ありつつ、音数が少ないもの…みたいな…。なんか、やっぱ、その、スピード感の中で、攻撃的に音を攻めていくっていうのが、まぁ普通だと思うんですけど、それをいかにこう、音数を少なくして……スピード感とか、その、なにかこう、抑揚だったり、なにかっていうものを、すごく、こう……伝えられるようになるっていうのが……いま、いちばん自分たちに必要だったり………。う〜ん、ま、たぶん、そこがいちばん難しいんだと思うんですけど…。そういうのが聞き手にとってもきっと、なんか、こう、聞き手にとっても、こう、なんか、余裕みたいな……その……が、ありつつ、なんかこう、激しさも感じる……みたいな。

ライブで回ったセクションの人とかと、よく飲んだりとか…してて…、そん時に……マイルス・デイビスって、最近さ、吹かないんだよ……もう、いるだけ…いるだけというか、いわゆる、その、吹かないその間っていうので、もう、マイルスだって感じるんだよね…とかいって……。それ以前は、マイルスは、こう、ロングトーンでガ〜〜〜〜ッと音を伸ばすみたいな、それで、おぉ〜〜〜〜っ、みたいなだったけど、今は吹かないからね、っていうのを聞いたとき、す〜ごいな、みたいな、ほんとに……。その〜、ね、音じゃないのに……音だって思わせてしまうその力ってすごいよな……みたいな……。だから、う〜ん、なんか、ちょっと、そういうところを、なんか、もっと勉強して…………もっといいサウンドを作っていけたらな、と、思っております。はい。

■椎名:
らしくあること…っていうのが、いちばんのコンセプトになるんじゃないかな、今後ずっと…。やっぱり……う〜ん………オリジナリティーっていうものは追求していきたいと思っているから、毎回。だから、ジャンルが……たとえば、ロックだ、ジャズだ、まぁ、ファンクだソウルだ……そういうのをやっていきたいですね、というんじゃなくて、どんなもの……ジャンルは全く関係ないですよね、なんでもいいんですけど……やっぱ、どんなサウンドにしたところで、俺が歌って、永谷がギターを弾いて、ま、俺が歌詞を書いて、永谷が作曲をして、2人でアレンジをして、それが全て、なにを聞いても、パッと、「カッコイイ」なおかつ「surfaceだ」って言われるものを作っていきたい。これはもう…もう…デビュー当時から変わってないんですけども。それを今後もずっと……より強力にそこらへんはやっていきたいかな、と思いますよね。ん〜〜〜、なおかつ、やっぱり、さっき言ったとおり、前に進む道、みたいなものがコンセプトにって言ってましたけども、もう、次の僕の中での……もう、シングルとかもう作り始めてますけども……そん時に、やっぱ、少し…そういう、「道」を感じられるような歌詞になってきているし、まぁ、「先に進みたいんだ」っていう……もっともっと上に行きたいと思っている……っていう……。

なんか、去年よりも、今年のほうが、どっちかというと、どん欲かな……っていう。


MC @ 2000.12.20 東京国際フォーラム
2001.2.26 wowow放映より抜粋。
特に断りがない限り、話し手は椎名くん。

 MC 2 -- [07.さぁ]と[08.たまり場]の間のMC

どうもありがと〜〜〜!
改めましてsurfaceで〜す。(歓声)

2階、イェ〜〜ィ!(会場:イェ〜〜ィ)
後ろへ〜ん!(会場:イェ〜〜ィ)
あぁ〜、そこらへんから“後ろ”ね?(笑)なるほど、なるほど。
前へ〜ん!(会場:イェ〜〜ィ)
全員〜〜!(会場:イェ〜〜ィ)
イェ〜〜、はっはっは。

(会場を見回して)すげ〜よ!

え〜ほんと、2階の…もうね…あの、1階の人はわからないかもしれないですけど、いちばん2階のてっぺんイェ〜〜!(会場:イェ〜〜ィ)
うん。そこね、ここからね、5階分の高さあるんだってよ。
あぁ〜、だからって、あの…別に落ちちゃダメよ…そういう…。
ダメよ、みなさん、あの、いちばん前の人とかも気をつけてね〜、2階ね〜、イェ〜〜!(イェ〜〜ィ)
よしよしよしよし、いい子だ。

…でですね、僕たち、あの、全国津々浦々回ってきて、あの〜…今日がとうとう……まぁ……長かったような……短かったような……短かったかな。(永谷くんに向かって)短かったね。
(うなずく永谷くん)
うんうんうん、って、あそ。マイク通そうよ!(会場:笑い)
5千人に聞こえるようにマイクを通そうよ!(会場:イェ〜〜ィ)

え〜、ほんとに、いろんなとこ行きましたよね。え〜、今回とうとう、地元、出身の東京がファイナルということでね、ほんと、こんなにたくさん集まってもらいまして……え〜〜……最高です!(ちょっとウルウルしているっぽい椎名くん)

…で、なんか…今日なんかは……ほら、もう……クリスマス?……あと5日でクリスマスでしょ?
みんなクリスマスどうすんの?(会場から「彼と過ごす〜〜」の声)

勝手に過ごせよ〜〜おまえらっ!
(ちょい涙が気になるっぽい仕草。それをごまかすかのような悪態)

ほんとにね〜……あの〜、そんな……クリスマスなんかよりも……今日が今年でいちばん想い出に残るなぁ〜なんて……自分の中で……思います。ほんとに……なんかね……………感慨深いんですよ。いまね、しゃべっててね……泣きそうなの。はは(後ろ向きにマイクから一度離れる)(会場:イェ〜〜ィ)

でも、俺はほら、スターだから、ここじゃ泣かないけどさ。(照れ隠し?笑)
(会場:笑い。永谷くんも手を叩いて大笑い)

なんか、すげー笑われてる?俺?

え〜、ほんとに……なんか……全部、ぱ〜っと飛んじゃったよね。(ここから一気に畳み込むように)今日、あれしゃべって、これしゃべって、あんなことがこんなことが地方であったんだよとか、今日はそんなことを総集編で全部ひっくるめて全部やっちゃうぜ〜みたいな勢いで、なんか、しゃべろうかなと思ったんだけど、あ、覚えてるわ!(会場:笑い)
も、今日は、ほんと、総集編なんでね、ファイナルだから、もう、いろんなこと飛び出すから。(会場大歓声)
あぁ。なんか………こんなのから………こんなのまで(不気味に踊る椎名くん)……全然わかんない(笑)。2階、見えてるか〜い?(会場:イェ〜〜ィ)

あっははははは、なんかね、笑っちゃうんだよ。ゴメン。
すごいんだよ、ここから見えてる景色。わかる?
もう、すごいぜ、ほんとに。

あのね、あの〜〜〜〜、オープニング今日始まってさ、ば〜〜んっと始まったときに、なんかこう、とまどいが見えるのね。これ、東京もいっしょなんだなと。地方もね、やっぱ、とまどいがあったんですけども、あの……踊らなきゃいけないとか、歌わなきゃいけないとか、それがこう裏目に出てですね、こんなんなってる人がいるんですけど(ヒクヒク踊る真似をする)……あの〜、自由に……へたに、こう、俺が動く動き1つ1つにあわせるんじゃなく、自分の中から、自分がこの曲では………こういう踊りが踊りたいと思うんだったらば、隣の人にぶつからないように、こう…ね…こう…踊る。…で、声……あの……歌詞がわかんないんだったら、周りが、こう、なんか、たとえばいっしょになって“ご〜いんぐ”って歌ってるときにも、わからないんだったら、“あ〜あ〜あ〜〜”で良いから、じゃんじゃん声だして、日頃の嫌なこと全部発散して帰ってね〜〜〜〜!(会場:イェ〜〜ィ)

じゃぁ、ちょっと、ホッとしたところで、あの、2階も後ろも全部、いっしょに、ちょっと1曲歌いましょう! (たまり場)


 MC 3 -- ボクミタ制作秘話

(ボクハミタサレルを演奏し終わって…)
どうもありがとう。

え〜、いま、聞いてもらった曲が、いちばん僕たちの中で新しい曲…ですね。『ボクハミタサレル』……全て……カタカナ……え〜……なんですけども……。

あの〜、大変だったんですよ。あの〜ですね、やっぱ、こう、3年目なんですけど、僕たちデビューして……。…こう、1枚アルバム出すごとに、その次のシングルっていうのはですね、すごい悩んでて……だから、ファーストの時には『なあなあ』で悩み、で、今度『Fate』でつぎ新しいまた1歩を、あの、踏み出すって時に……いったい、どういうsurfaceにしていこう、お〜〜〜!、っていうことで、2人で……話して……。ま、そこまでは同じなんですよ、やっぱり、新しいものを見せたい、当然!セカンドアルバム出して、『Fate』っていうのを作って、自分たち…自分の中でも、自分たちの中でも、すごく自己満足ができて、良いアルバムができた…からこそ、やっぱり、また、違うsurfaceを見せたいってのがあって、新しいsurfaceを見せたいのは、2人とも、もちろん、いっしょ。そこまでは、仲がいい。(会場ざわめく)うん、仲いいぞぉ〜。

んで、いざ、じゃあ、その……(会場から声がかかり、それに反応して)……話してんだよ、聞いてくれ〜〜〜(怒りつつ笑う)

あの〜〜〜、新しいsurfaceを見せるっつっても、たとえばね、たとえばだよ、こういう道があったり(手でいろいろな方向を指し示しながら)、こういう道もあったり、これも新しい、ね、どれも新しい……ってあって……2人とも、同じ道を、ね、これだよね〜って言えればいいんだけども、2人ともどの道も好きなの。どの道も行きたいの。で、わかんなくなっちゃって、で、とりあえず、彼ね(永谷くんを指して)…その〜〜……永谷喬夫……フルネームで言うと(笑)……あの、「1人でとりあえず、ちょっと考える時間ください、ちょっと僕がある程度作ってみます」…言ったさ! カッコイイさ、これ!(会場大歓声&大拍手)

(会場に向かって)
おだてんのはその辺にしとけ〜〜。もういいぞ〜〜〜、拍手は。

こっからがあるんだから。
それでできればカッコイイんだよ!
俺だっていっしょに拍手してたよ、いま!
できね〜んだ、これが(笑)。

あの、曲を作るっつって、で、一応ね、まあ、3人で…ディレクターと3人で…永谷と俺と…あの〜、じゃ、一応、一応だよ、デモテープ…ある程度こんな形っていうのを、まぁじゃぁ、この日までにもってこい、もってこい…ってのか…持ってきてね〜みたいな。あ、わかりました、と。あぁ、カッコイイわ、こん時は、まぁ。(永谷くんに向かって)なに黙りこくってんの?(ただただ苦笑いをする永谷くん)……あぁ、なにも言えない訳ね、いまね。

で、まぁ、俺もやっぱり、そうはいったものの、永谷1人に任しちゃってる……すごく……悪いな〜ぁ、頑張ってるかなぁ〜〜、なんて風に思ってて、電話しましたよ、次の日に。ペペペペッって(携帯の番号を押す仕草)電話して、も〜ぉ、直通留守電よ!も、直通だよ!普通、プルルルル〜〜って鳴ってさ、あぁ、忙しくて出らんないのかな、プルルルル〜〜、あぁ、ダメかな今日は、プルルルル〜〜、プッて「留守番電話サービスです」って言われれば、あぁ〜頑張ってるんだな〜って思えるけど、電源切ってんだよ!(会場爆笑、永谷くん苦笑い)。

こ〜れはね、微妙なのよ。電源切ってまで、もぅ、うるさい、もぅ、部外シャットアウト、作ってる!…なのか…………逃げたか(会場また爆笑)。ここがポイントでぇ〜。で〜、1日目はダメだった訳よ。で、2日目になってもう一回、俺はやっぱ心配だし、で、自分も、一応、だから、たとえば、手伝いかなんか、たとえば、こんなのがいいんじゃないって言えるんだったら言おうかな〜と思って、こう、電話するわけさ。また直通なわけ……。2日目……う〜ん、すっげ〜がんばってるのかなぁ〜、それとも逃げてんのかなぁ〜って、こう、どんどん膨らんでいくわけよ。どんどん膨らんでいって、そんなことを6日間ぐらい…。えぇ、僕はずっと電話しました。毎日電話しました。あの、証拠の留守電残したから彼も知ってます。(会場笑い)。はい。

「あの〜、もしもし〜、あの〜、椎名ですけど〜。ど、ど、ど、どんな感じ?」…なんて言う留守電を残して…。聞きづらいんだから!で〜、永谷は〜その留守電を聞いたら連絡くださいっていっても、来ないわけさ、これ。で、まぁ、6日間ぐらいそんなことがあって、7日目ぐらい目だよね。まぁ、約1週間……だよね、7日っていったら1週間だから…。それで、まぁ、もう1週間だぜ、しかも期日昨日で過ぎてるし、みたいなね。ははは、はっはは。いゃ、これは作ったけど。あの〜、まぁ、こんな話がありましてね。ま、そんな、ヤバイよ〜と思ってて………話?……(ちょっと話がしどろもどろになる椎名くん。たぶん、どこまで話したか一瞬忘れた(笑))……いや、した、いま、話してんだよ俺。そうだよ……ゴメンね、とまどってて……。

で〜、7日目に………電話かかってきたわけよ、永谷から。プルルルルっと。そりゃ〜ぁ、おまえ、いいか〜?長距離恋愛とか……長距離恋愛?遠距離恋愛?どっちだ?……してる〜人とかはよくわかると思うけど、電話しても繋がらないのって不安だよね〜、これね〜〜。それがだよ、1週間経って、永谷のほうから連絡があったわけさ。

そ〜りゃもう、パッピーさ!
(会場から大拍手)

あのね〜、俺たち、ほら、8年付き合ってるでしょ〜。長いのにね〜、あの、そんな1週間の電話だけで喜んじゃって…。「あぁ〜〜〜! 来た〜〜〜っ!」みたいな…(笑)。(会場笑い)

俺の携帯、4コールすると切れちゃうから、4コール目までに、こう、あわてて出ないとさ。あぁ〜〜〜、来てんのに、ん〜〜〜(あたふたと鞄から携帯を出す仕草)。ちょっと待て、ちょっと、冷静に冷静に冷静に!…冷静に!…俺は一個上だ、年が一個上だ、一個上だ、一個上なんだぞ、俺は……ピッ……「あ〜、もしもし〜ぃ(さりげない態度に戻って)…あぁ〜、椎名ですけどぉ〜。おぉ、どうした。あぁ、ほんと、できた。あぁ〜、やっとじゃ〜ん」…みたいな。そん時、頭んなか、「できたかぁ〜〜〜〜〜〜っ!!!!!!」(手を叩きまくる)よく頑張った!でも期日過ぎてる…

…というね〜、こんな話がありまして、で、デモテープができたわけですよ。で、その1週間、ほんとに永谷喬夫は、ずっと、あの、いろいろとね、こう、いろんなもん聴いて、とか〜、自分で曲を作ってたのか、それともこの1週間は、ほんとはなにもやってなかったのか、これをね、ちょっと、ここで本人、さっきから全然しゃべんないから……。ね〜、2階も、後ろも、ちょ、聴きたいよねぇ?(会場大歓声。チャーリーさん効果音(笑))。

(永谷くんに向かって)よし、よし、しゃべろう! よし、行ってみよう! 1週間、どうぞ!

永谷:(マイクに手をかけ)あはは。もう…すみません…もう…あの〜…この話すると胃が痛くなってくるんで〜、あの……。それとあの〜……あの……留守電恐怖症になったんで、もう勘弁してください、もう。
椎名:(爆笑)
永谷:あの……これ、真面目に話さなくちゃいけないんですか?
椎名:いや〜〜〜、うぅん〜〜〜、うぅん〜〜〜。もういいよ。
永谷:もういいですか?
椎名:だって、胃が痛いでしょ?

永谷:いやねぇ、まぁ、その1週間は……なにをしてたかと……。そうですね。まずだから、最初に……こう、真面目に……制約を、こう、決めようと。
椎名:制約を決めよう、ほう?
永谷:楽曲を作るに対して、いままでは、コンピュータを触って作り出していた。
椎名:はい、そうですね。
永谷:なかなか、そうすると煮詰まると。
椎名:なるほど。
永谷:キーボードからやると、煮詰まると。
椎名:うん。
永谷:そっか、ギターじゃん、俺!
(大げさに驚く椎名。会場大歓声)
永谷:それで、こう、ギターを持った。
椎名:ギターを持った。
永谷:ギターを持った、ソファーに置いた。
椎名:置いた。……え〜〜〜? ちょっ待て!
(永谷くんに近づいて大げさに手を叩いたあと、腰を抜かすように座り込み大笑い)
椎名:おまえ、話飛びすぎだよ。ギターを持った…ソファーに置いた。これ、すごいぞ、この作業。え?その間は何分間?すぐ?
永谷:そうですね、なんか……なんか……「縁」かなんか一回弾いて……
椎名:「縁」弾いた…うん…
永谷:「縁」弾いて、ダメだっ!…って…
(椎名、会場、大爆笑…というのか、力抜ける……)
椎名:……って………。おと〜さんは悲しいね。よし、あ、俺はギターだ、ってはじめて気づいて、ギターを持った、「縁」を弾いた、置いた、オ〜〜〜〜イ!!!!!(コント調(笑))

椎名:え〜、みんなも、ギターやっている人はわかると思いますけども、俺もなんですけど、イヤなんだよね……あの……こう……(ギターを弾く真似をする)……痛いんだよね、手が! ……だから、たぶん、永谷は、「縁」で指が痛かったんでしょう。これ、フォローしてるわけじゃないのよ。ちょっと、その日はちょっと調子が悪かっただけなの。ほんとは、可愛い子なんだから……もう、も、そんな、責めないで。

…責めないで…ってか、俺が責めたんだ(笑)。

なるほどね。え、じゃ、その1週間のうちに、ほんとに「ボクハミタサレル」をちゃんと、音に、ちゃんと、した作業は何時間なの?はじめて聞くけど……。

(ビックリした顔で椎名くんを見る永谷くん)
椎名:ビックリしてるよ、なんか!! …なに?
永谷:5時間ぐらいかも…しんない……
椎名:5時間かよ、お〜〜い!
(会場大爆笑。へたり込む椎名くん。ただただ笑う永谷くん)

椎名:俺の6日間〜〜〜!(学芸会調に)「楽しかった6日間〜〜!」
(会場爆笑)
椎名:2階、聞こえてる〜〜?(会場:イエ〜〜〜イ)後ろも大丈夫〜〜?(会場:イエ〜〜〜イ)おっけ〜おっけ〜〜〜。まぁね〜、あの〜、これで俺もいまわかったんだけど、ヤツはやっぱ、天才だね! 5時間で「ボクハミタサレル」作ったんでしょ? だよね? そういうことだよね?(会場に同意を求める)

(会場:すご〜〜〜い)

来年は、バンバン、これ、曲作っちゃうんじゃないの?(手を叩く)
う〜〜〜ん、頑張ってね〜〜(長嶋監督の真似?(笑))

…ということで、ま、これがね、あの、「ボクハミタサレル」の俺もはじめて知った裏エピソードでした。みなさんも、あの〜「ボクハミタサレル」…そんなことをもう一回ふまえつつ、家に帰ったら、聞いてやってください。


※MC1(ジレンマ/空っぽの気持ちの間)、メンバー紹介(アンコール)、MC4(ファイナルでのアンコール間)は、DVD/Videoに収録されているのでここには掲載しません。